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2012年7月9日月曜日

生存確認を兼ねて~近藤史恵氏のツイートから想像を膨らませてみるの巻

すっかり子育て
に忙殺されて、ブログを放置しておりましたw

とりあえず、生存確認を兼ねて(ツイッターはさんざん呟きを発していましたがw)、簡単に。

本日のブログネタですが、近藤史恵氏が、こんなツイート(↓)を発しておられていたので、

 これに絡めて、『サクリファイス』のシリーズの中で、ツールを誰が取って、どうやって「日本人がツールの総合を争う」選手が物語に登場するのか、想像をしてみたいと思います。

完璧、他人の褌で相撲を作戦ですねw

2012年3月17日土曜日

信じてはいけない「自称」入門書:ふしぎなキリスト教/橋爪大三郎、大澤真幸

ここ最近、ひたすら自転車ネタが続いていたのと、読書も小説が多かったので、違うジャンルにも手を出そう……と思って本屋さんで手にしたのがこちら。
すごく売れているらしい。新書なのに、20万部突破って結構すげーぞ。
帯には「すべての疑問に答える最強の入門書」なんて書いてますので、期待が高まります。

で、感想ですが、「帯に偽りあり」な気がします。
確かに、「入り口」としては面白いですが、「入門書」としては不出来です。
興味を持ってもらうための入り口としては、非常に出来がいい本ですが、書かれた内容をそのまま信じてキリスト教を語ると赤っ恥をかきます。世界史のテストで悲惨な目にあう可能性もあります。

僕レベルの知識(聖書をはるか昔に読んだことがある。神学・宗教学はほとんど無知)でも、「え、違うんとちゃう!?」と思うところがあります。
# 正直、「え、違うんとちゃう!?」と言う思いが強くなり、終盤は結構読み飛ばしちゃいましたが^^;

まぁ、 詳しくは、たくさん批判サイトなんかもあるので、そちらをご参照ください。
僕なんかより、はるかに詳しい方が色々と間違いの指摘などをされてますし、アマゾンのレビューも素敵な状態です。
ちなみに、「批判サイトに対する批判サイト」なんてのもあるので、両方あわせてみると、面白いかも知れません。
本書に限った話ではありませんが、「メディアに書かれたことを鵜呑みにせず、ちゃんと調べる」癖を身に着けるための教科書としては、最適な本なのかも知れません。
いくつか批判の声を取り上げて、それに対する僕の見解も加えてみましたので、参考にしていただければ幸いです。

ちなみに、やや甘口評価なのは、僕が「興味を持たせるための入り口としては、評価できる本」だと思っているからです。
奇しくも、引用させていただいた批判者様のお言葉の中にある「飲み屋談義」だと思って読むべき本で、興味を持ったら詳しく自分で調べる、と言う人には向いている本です。
本に書かれたことは真実であるべき、とか、本に書かれているから全部真実だろうって思う人には、向かない本ですね。

2011年11月19日土曜日

青春小説風ビジネス小説~鉄の骨/池井戸潤

久々に読書ネタを。

本屋さんに行った際、山積みにされていた文庫本でした。
著者の『下町ロケット』が、直木賞を受賞したことから、推していたようでしたが、なかなかに面白かったです。
俗に「サイコロ本」と呼ばれる類の分厚い本(ページ数的に、上下巻に分けてもいいぐらい)でしたが、一気に読み切ってしまいました。

2011年10月17日月曜日

ロードレース本じゃないよ:ただマイヨ・ジョーヌのためでなく/L.アームストロング

久々の読書ネタですね。
と言いつつ、微妙に自転車から離れてませんが(笑)。

著者のランス・アームストロング氏は、ツール・ド・フランスで前人未到の7連覇を果たしたロードレースの名選手。そして、癌から奇跡の復活を遂げた人でもあります。
この作品は、彼の半生 - 癌との闘病生活、ロードレースへの復帰とツール・ド・フランスでの栄光をつかむまで - を自伝として描いたものです。

2011年9月14日水曜日

続編のようなもの:名探偵の呪縛/東野圭吾

昨日今日と、自転車いじりを楽しみましたが、楽しんだ割に成果がイマイチ。
むしろワイヤーがひどい状態になった分、悪化したとすらいえる今日この頃です。
まぁ、自分の経験値だと思えば……うっ(涙)

と言うことで、自転車いじりの成果がイマイチなので、本日は読書ネタを。
以前紹介した、『名探偵の掟』の続編のようなもの、『名探偵の呪縛』です。
これまた刊行は古い(1996年)で、実は昔に読んでいたのですが、『名探偵の掟』を紹介した際に、再読しておりまして、今回の紹介となったものです。

ところで、「続編のようなもの」って続編ちゃうんかい、と突っ込まれた方。
「バールのようなもの(※)」がバールでないように、「続編のようなもの」は、純粋な続編ではないと僕は思っています。詳しくは後述します。

※清水義範氏の著作です。落語にもなっています。

2011年8月28日日曜日

幸福な自転車乗り考:まちがいだらけの自転車えらび/エンゾ・早川



最近、僕のブログからリンクを貼らせて頂いている、たてわき07さん、もりぞーさんが相次いで、「ロードバイク欲しい病」を発症されました。
ちなみに、ロードバイク欲しい病とは、以下のような病気です(大嘘ですよ、念のため)。

『ロードバイク欲しい病とは、クロスバイクを購入した人の8割が感染し、うち半分以上が発症してしまう病気のこと。
高い感染力(クロスバイクを購入した人の大半が感染する)、発症率、発症した際の病状の重さ(治療には高額なロードバイクを購入する必要がある)から、危険な病気だが、発症した患者は、それ以外の病気(糖尿病などの成人病)の発症リスクが軽減するなど、プラスの面もあることから、BSLのリスクグループはGroup2に分類される。』

ちなみに、僕も立派なキャリアですが、幸いにも、愛妻(笑)の監視のおかげで、発症のリスクはほぼ0です。
にも関わらず、なんでタイトルの本を挙げるのかと言うと、ぶっちゃけ言うと、発症したお二人に、この本を参考にして欲しくないから!
賛否両論あるこの本ですが、僕は否定的感想が強いです。詳細は以下にて。

2011年8月25日木曜日

登場人物が魅力的:闕所物奉行裏帳合/上田秀人

ここ数日、Google先生がコメントをスパム認定する率が高いです。
って、こんな月間PVが1000~2000ぐらいのブログにスパムしたって、あんま意味ないと思うんですけどね。
僕がいやがらせで反映させてないわけではないので、気づき次第、スパム認定を解除しますので、コメントして頂いた方は、お気軽にお待ち下さい。

その点、書評ネタはあまりコメントも頂かないので、ブログ記事書くのが気楽でいいです。

やや自虐の入ったお知らせはこれぐらいにして、本題。
本日は、時代小説ファンの中では、人気があるらしい、上田秀人氏の作品の中で、先日、第五巻『娘始末』が発売になった『闕所物奉行裏帳合』を取り上げようと思います。
ちなみに、タイトルの「闕所物奉行」ですが、闕所(財産没収刑)の責任者であり、没収した財産を幕府に収める役目を持っています。
かなりマニアックと言うか、僕は初めて聞いた役職です。

2011年8月15日月曜日

読後さっぱり:エデン(近藤史恵)

※ちょこちょこネタバレ個所は、白字で書いてます。全部読みたい方は反転させて下さい。

読後、結構引っ張ってしまったのは、感想が二転三転してしまったからです。
ようやくにして、感想が落ち着いてきたので、そろそろまとめてみようと思います。

言わずと知れた(?)『サクリファイス』の続編ですが、『サクリファイス』を読んでいなくても、物語に入っていけるよう、工夫されています。

その前作との比較で言えば、ミステリ要素はさっぱりと言うか、皆無です。
ただ、それは悪いことではなくて、スポーツ小説として、より密度を増して、ロードレース/ツール・ド・フランスの世界に読者を誘う効果をあげていると思います。

ストーリーは、ツール・ド・フランスを舞台に、チーム消滅の危機と、それに伴うアンフェア(フランスの若き新星、ニコラを勝たせるため、チームのエース、ミッコをも蹴落とすような)な競争、そして付きまとうドーピングの影を描きながら、主人公白石誓(チカ)の選択、走りを描きます。

レースも終盤に差し掛かったところで、プロトンを襲う悲劇がやってきますが、それぞれの登場人物に来年のツールの舞台(作中で言う『楽園=エデン』)での宿題を与えられ、次のステップを踏んでいけるので、さっぱりとした読後感を得られます。
(ドニは死に損……?『サヴァイブ』も読んだ後だからこそかもしれませんが、生きているからこそ、次があるんだ、と言うメッセージにも感じます。穿ちすぎかな?)
僕が思う、それぞれの登場人物の来年のツールでの宿題は以下です。

チカ:ニコラに堂々と勝負を挑む。
ニコラ:またツールの舞台に戻ってくる。
ミッコ:山岳ステージでも勝利し、今度こそ完全な王者になる。

彼らがどういう形で宿題を解くのか、続編を読んでみたい。そう思わせる一冊です。できれば来年のツールの前に出版して欲しいなぁ。なんて思うのはよくばりすぎでしょうか(笑)

それにしても、 ツールで登場するジャージ(黄色のマイヨ・ジョーヌ(総合一位)、水玉のマイヨ・グランペール(山岳賞)など)を、巧みに小道具に使っているのは、すごく描写が上手だなぁ。と思いました。


個人的なお気に入りは、ニコラがマイヨ・ジョーヌ(黄色)を手放した後、再びマイヨ・ジョーヌを取り戻すべく、マイヨ・ブラン(白)を身に着け、果敢にアタックをする 「賢くはないが美しい」彼を「白い鳥」になぞられるところ。なかなか乙な描写です。

この辺のジャージの説明も含め、ロードレースやツール・ド・フランスを知らない人には、入門書代わりに手に取ってもいい本だと思います。

2011年8月6日土曜日

悪意の形:薔薇を拒む/近藤史恵

『サクリファイス』→『サヴァイブ』と来たのに、まだ『エデン』に手を出さない僕。
読破はしているんですが、感想がイマイチ定まらないんですよね。
と言うことで、先に同じ近藤史恵氏の『薔薇を拒む』を取り上げます。

二人の孤児(そして美少年)が、陸の孤島であるお屋敷に集められるところから、物語は始まります。
主要登場人物は皆、美男美女で、屋敷では殺人事件が起こり……とクラシカルなミステリー風なお話です。

現代を舞台にしつつ、現代ではないような雰囲気の小説ですね。

耽美的で、クラシカルなミステリー風の作品なので、一気に読み終えてしまいましたが、実に微妙な読後感。
と言うのは、登場人物たちが、皆、腹に一物を抱えているように感じるからでしょうか。特に、二人の少年の雇い主である、光原氏の悪意が非常に気持ち悪いです。
(ネタバレになりますが、二人が屋敷に集められた理由です)

近藤史恵氏は、この「悪意」の書き方やとらえ方が上手な作家のように思います。
『サヴァイブ』でも、「事故が起きても、自分の悪意が原因とは言い切れない」ように悪意を込める姿を書いていますし、『サクリファイス』の袴田の復讐も、似たようなにおいを感じます。

『エデン』でも同じように悪意(ではないのかもしれませんが、結果だけを見ると悪意)が、描かれています。
詳しくは『エデン』の回に書こうと思います。

と僕が、こんな感想を抱くきっかけになった一冊ですので、近藤史恵氏のファンであれば、一読の価値はあるかと思います。

2011年7月31日日曜日

信仰とは何か:沈黙(遠藤周作)

先日の記事で、「最近の物欲にあふれる自分の心を拭おう」と、遠藤周作氏の著作を取り上げると予告しましたが、氏の代表作の一つ、『沈黙』を取り上げてみようと思います。
残念ながら、心の汚れは取れませんでしたけど(笑)

ちなみに、僕はプロテスタント系の私学で学んできましたが、クリスチャンではないので、キリスト教のことは然程詳しくありませんし、遠藤氏の描く「信仰」や「信教」が、キリスト教の教義に準じているかどうかは、まったくわかりません。

無信心者の僕が、この本を読んでどう感じたか、程度に読んで頂けると幸いです。

2011年7月12日火曜日

サクリファイス・エデンを読み終えた後のデザート:サヴァイブ(近藤史恵)

たまには刊行されたばっかりの本を紹介、ということで、近藤史恵氏の『サヴァイブ』を取り上げます。
タイトルにもある通り、『サクリファイス』、『エデン』と続く、近藤史恵氏のロードレースを描いた長編小説の外伝的な短編を集めてきたもの。

ですので、 『サクリファイス』、『エデン』をどちらも未読の方にお勧めは出来ません。
少なくとも、『サクリファイス』を読んた方をターゲットにしていると言っても過言ではありません。

本当はツール・ド・フランス開幕に合わせて、『エデン』の紹介としゃれ込みたかったのですが、間に合わなかったので、旬なこの作品を。

2011年7月6日水曜日

お坊ちゃん風がいい:よろずや平四郎活人剣(藤沢周平)

僕がブログで最初に取り上げた本は、藤沢周平氏の「用心棒日月抄」だったけど、
その中で、「よろずや平四郎活人剣の方が好き」、と書いた。

その理由を考えてみたんだけど、以下の2点に集約される気がする。
・軸が単一(正確には単一じゃないけど、大団円を前に交わる)
・作中の雰囲気が明るい。

2011年6月30日木曜日

始祖鳥とシーラカンス:モルグ街の殺人事件/黄金虫(エドガー・A・ポー)

記事タイトルをコッソリ直してみたりしました。

それはさておき、先日の記事にて、『文明の進化とともにトリックが使えなくなる/陳腐化する』と書きましたが、元祖ミステリーともいうべき、表題2編はどうなのか、改めて読んでみたくなったので、さっそく読んでみました。

2011年6月26日日曜日

『お約束』を笑う至高のギャクミステリー:名探偵の掟(東野圭吾)

もりぞーさんも最近、読書を始められたそうな。

推理小説がお好みとのことだったので、
映画化が相次ぐ、相変わらず大人気の東野圭吾氏の変わり種ミステリー(?)を一つご紹介。正確には、ミステリーではない気もするが、一応、カテゴリ的にはミステリにせざるを得ないんだろうなぁ。

ここまで読んで訳わかんねーよ、と思った方のために、以下説明をしようと思います。

2011年6月24日金曜日

スポーツ+ミステリーの傑作:サクリファイス(近藤史恵)

自転車ブログも兼ねているので、この小説はどっちのジャンルでもヒットして非常に都合がいい。というのは冗談ながら、今年の前半(1~6月)に読んだ小説のなかで、一番面白かった。
まぁ、2008年には話題になっていたので、3周ほど流行から周回遅れしているんですが(笑)

2011年6月18日土曜日

消化不良が残るデスゲーム小説:THE QUIZ(椙本孝思)

雨の土曜日はブログ更新祭りの日、ってことで、本日2記事目。

正直、「優勝賞金1億円。不正解者は消えてもらいます」ってあたりで、
バトル・ロワイヤルのような、「不条理な状況でデスゲームやります系」なのかな、
と思って本を置くべきか迷ったけど、結局最後まで読み切ってしまった。

この手の不条理な殺人ゲームものは嫌いではないが、あたりはずれが大きい気がする。

感想は、「お金払ってまで読まなくていいかな」。残酷描写もあるし、万人受けはしないしね。
以下、もうちょい真面目に感想。

2011年6月16日木曜日

プラトニックラブを希望!:孤剣/刺客(藤沢周平)

用心棒日月抄シリーズの二冊目、三冊目。
めんどくさいので、二冊まとめて。

超弩級のメジャー作なので、僕がわざわざ粗筋を紹介するまでもないけど、
またしても脱藩を余儀なくされて、用心棒稼業で糊口を凌ぎつつ、お家騒動の解決に向けて、
主人公、青江又八郎が剣を振うという筋。

2011年6月12日日曜日

二兎負うものは……:用心棒日月抄(藤沢周平)

当初、ブログタイトルに「日月抄」をつけようと思っていた。
もちろん、本作のパクリオマージュだ。

と言いつつも、実は僕の中では本作は藤沢周平氏の作品の中では、
さほど評価が高くはなかったりする。
よく比較される『よろずや平四朗活人剣』と比べれば、『よろずや~』の方が好きだなぁ。
# あくまでも、「藤沢周平氏の作品の中では」ですよ。

なんというか、主人公青江又八郎が脱藩を余儀なくされた、お家騒動と赤穂浪士の討ち入り。
この二つの軸が、交わらないまま、淡々と物語が進んでいくような感じがして、
イマイチ話にのめりこんでいけない。
もっというと、お家騒動の方は、付け足し感があるというか、流されるままになってしまった感じかなぁ。
もちろん、脱藩した以上、能動的に動くわけにはいかないんだけど、 物足りなさを感じる。
密謀の動かぬ証拠をつかむ……みたいなエピソードがあれば、
付け足し感は薄れるんだろうけど、それはそれでベタすぎるか。

どうせなら、細谷を主人公にして、どちらの軸も傍観者として青江を観察する、
『用心棒日月抄-細谷’s Side』なんてのも面白いかもしれない。
清水義範氏あたりやってくれないかなぁ。『ティンカー・ベルの日記』みたいに。
細谷は性格に似あわず、達筆らしいので、こんな日記も書いているかもしれない。
しかし、清水義範氏がやると、後半はすごく暴走しそうだ。
それはそれで読んでみたいような、見たくないような……。

まぁ、青江又八郎が苦み走ったいい男でもてるってのが、
気に食わないってのもあるのかもしれないけど(笑)

以上、細谷源大夫のレビューでした(嘘)。